古い服と白いセーター
衣替えの季節がやってきました。
何年も着古した洋服ばかりなのに、
なかなか捨てがたく、
出したり、
また引っ込めたり。
そうやって、
年月が過ぎていった気がします。
外出が減ってから
外出が減り、
お洒落着に
袖を通すことも少なくなりました。
鏡の前に立つと、
服だけが、
少し昔の時間の中にいるような気がします。
色や柄ゆき、
肩パットのあるなし、
ウエストラインや、
スラックスの幅や丈
どこか今の空気と、
少し違って見えるのです。
「自由に」と言われても
お洒落情報を見ていると、
「もっと自由に」
「年齢を気にしないで」
「あなたらしさを大事に」
そんな言葉を、
よく見かけます。
そうなのだろうと思います。
でも実際には、
長く生きてきた分だけ、
急には切り替えられないものですね。
白い綿セーター
古い服ばかりでは、
気持ちまで
少し古びてくる気がします。
そこで、
まだ肌寒い春先に、
白い綿セーターを
一枚だけ買っておきました。
綺麗な白です。
ちょっとしたお出かけも、
今のところ特にありません。
ヨガに着て行こうと思いつつ、
なんだか勿体なくて、
まだ袖を通していません。
でも、
その一枚があるだけで、
「いつ着ようか」
そんな小さな楽しみが、
暮らしの中に残っています。